フィリピンパブの店舗測量の方法

投稿者: | 2018年9月6日

代表行政行政書士の茂木です。(´・ω・`)

フィリピンパブの営業許可のためのには避けて通れない、また、けっこう大変な「店舗の図面作成」。

なんでも、愛知県ではミリ単位の正確さが求められるとか・・・。

その「図面作成」のために最も重要なのが、現場店舗での「店舗の測量」です。

測量・・というほどではありませんが、レーザー距離計、メジャー、定規、デジタル分度器などを駆使して正確にお店を計っていく必要が有ります。この測量のやり方が適当だと、あとで図面をCADで作成するときに、CAD図面と現場店舗の長さや形などが全く合わなくなってしまいます。

私は、測量の腕が悪いので、CAD図面と実際に測った距離が合わず、何度も何度も現場で測り直す羽目になりました。皆様は、そんなことがないように、ここでご紹介する事を参考にして、店舗計測していただけたらと思います。m(_ _)m

まずは、店舗測量するためには、お客様から店舗の図面を頂きましょう。何かしらの店舗の建築図面を持っていると思います。その図面をもとに、レーザー距離計などで距離を測り、数値を書き込んでいければ、測った数値と建築図面などを参照して、確認しながら進めていけるかと思います。

しかし、最近私が行った店舗は、建築図面等が一切ありませんでした。かろうじて、どこかの内装業者さんが作った、かなり適当な平面図があっただけでした(←これは実際の店舗の形と全然違っていました。)。「それはないだろう~。」とお客様と話しておりましたが、やはり無いものは無いという事で、結局、全てを一から作成することになりました。

さぁ、レーザー距離計(ボッシュ製)で測っていきます。入口から中の方に向かって少しずつ測っていきました。これでもかと言わんばかりに細かく図っていきます。ドアの厚さ、ドアの大きさ、でっぱりなどなど。まぁ、ほぼゼロから作成しなければいけなかったので、入念に測っていきましたよ。

そうやって、上図のように、ある程度の店舗の形をメモ程度に作っていきました。これはメモなのでかなり汚い字で数値や店舗の形を図にしています。あとでCADで作成するときに分かれば良いのです(でも、まぁ、ちょっと汚すぎですね・・・(>_<))。

私が、店舗の計測をする際に注意したことは以下のようなことです。これを気に留めながら図っていけば、後の図面作成での苦労が軽減されるかと思います。

・レーザー距離計は、必ず壁に直角にあてて測る。(←なので、角度の測れる距離計が良いです。)

・どの地点からどの地点までを測ったのかは、正確にメモに記載する。(図面書くときに困ります。)

・自分の測り方を統一する。(例えば、ドア枠を入れて・入れないで測る。)

・やり過ぎか?と思うくらい細かく計測しておく。(図面書くときに助かります。)

・現場写真を撮っておく。(図面を書く時の参考になります。)

・近辺3カ所くらい測って平均を取る(←トイレ端からトイレ端でも3カ所くらい測って平均を取る。たまに、3カ所数センチずれる事がある。それで壁のゆがみが分かる事もあります。)

・短い距離(壁から窓縁までなど)ももちろんだが、長い距離(店舗奥から奥までなど)を測る。(長い距離が短い距離の合計となっていれば、自分の測定が問題ないと思える。)

・対角線を測る。(壁がまっすぐではなく、少し角度がついて斜めだったりすると、対角線を測っておくことで気付けることがあります。)

このように気を付けながら測量を行って事務所へ戻り、ある程度の店舗の形をCADで図面にしてみました。しかし、やはり、これでもかと測ってきたつもりでしたが、その数値を図面に落とすと、うまく合わなかったり、形が大きくズレていたり、測量が足りなかったりで、中途半端は図面しか出来上がりませんでした。したがって、今度は、足りない部分やおかしな部分を調べるべく、中途半端な図面を片手に二回目の測量となりました。

そして、三回目の現場測量にて重要な事実に気付きます。CAD図面を書いていると、最終的に50cmもズレていました。なんで?どっか測量間違った?と何度も悩んでいましたが、原因は、「真っ直ぐであったように見えた壁が、実は角度(約5°)があった。」でした。おかげで、垂直にレーザーを置いて測っていたつもりでしたが、角度の分だけレーザー距離計が傾いていたので、正確には測れていなかったという事でした。

フィリピンパブなどは、店舗の入れ替わりも激しく、また、入れ替わるたびに内装を変えていることもよくありますので、壁が歪んでいたり、傾いていたりすることがあります。または、見た目で気付かれない程度に意図的(施工上仕方なく)に角度をつけている場合もあると思います。それに気付けないと測った距離を図面に落としていくと、なかなかうまく合わなくて苦労するかもしれません。

結局、図面が完成するまで、私は5回も現場に行きました。( ;∀;)これが2~3回で出来れば、腕の良い行政書士の先生という感じでしょうか。まぁ、日々精進ですね。

図面は、もちろんソファーなどの家具も落とし込みますので、家具等も寸法を測り(メジャーで)図面に記載します。こっちは別段難しいことも無いですので、各々の感性で行って頂きたく思います。照明や音響設備の配置も図面作成しますが、こちらも特段難しいことはなく、ただ、たいていフィリピンパブなどは照明の数が多いので、数yや位置を間違えないように気を付けて頂きたく思います。

そうして、大量の汗をかきながら(店舗開業前のため空調は一切きいていません。)細かく測量してできた図面がこちら。

これは求積図で、店舗図面を、客室、キッチン、事務所、トイレなどと区分けして面積を求めています。この他にもこの図面をもとにして、家具等配置図、照明及び音響設備配置図、壁構造等詳細図を別途作成します。

図面は、A4でもA3でもOKで、手書きで書いてもOKなようです。しかし、正確性を求めるとやはりCADで作成するのがベストですね。その後の検査協会の立会い検査も手書きよりは突っ込まれることも少なくなると思います。

以上、ご参考になれば幸いです。

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