雇用理由書の書き方

 このページでは、入管に提出する雇用理由書の例文をご紹介致します。一応、以下のような書式もあります(今でも入管が使用しているかはわかりませんが・・。)のでご参考までに紹介いたします。

 それでは、雇用理由書の作成例です。決まりは特にありませんので、採用に至った経緯を事実通り記載します。

                                            2020年○月○日 
法務大臣 殿

                                        愛知県名古屋市○-○-○
                                        株式会社○○○
                                        代表取締役○○△△  ㊞

                  
                        雇用理由書


申請人 :○□□(男)
国籍  :中国
生年月日:19○○年○月□日

 上記の者を当社にて採用いたしますので、ご審議のうえ、在留資格「技術・人文知識・国際業務」のご許可を賜れますようよろしくお願い申し上げます。

1.当社の概要
 当社は平成○○年△月に設立した総合貿易商社であり、資本金○○○○万円、昨年売上高は○億円であります。主な業務は、飼肥料の輸出及び輸入販売で、東南アジア(主に中国や台湾、インドネシア)に向けて輸出販売しております。主な海外取引先は、○○有限公司、△△有限公司などであり、主な国内取引先は、○○飼料株式会社、○○水産株式会社などです。
 当社は設立以来、当社商品を主に中国国内の水産会社や養殖業者に販売しており、中国企業との取引実績が豊富で、着実に売り上げを伸ばしてきました。近年も、中国産の養殖魚は中国国内及び海外にも人気が高く、当社商品の需要は伸びています。これまでの中国企業との取引関係やノウハウをベースにしながら、今後もより一層の販路拡大を目指しております。

2.○□□氏を採用する必要性及び担当業務

 当社は設立以来、中国企業との折衝業務等(中国企業との商談、中国取引先対応、来日時の対応、日常的な連絡業務、中国企業及び市場の現地リサーチ)は、中国在住経験があり中国語の堪能な○○◇◇氏(現在、専務取締役)がほぼ1人で対応しております。しかし、中国企業との取引が増加している現在においては、○○氏1人で対応することは不可能となり、緊急に○○氏の補佐を行える人材が必要となりました。これら業務を円滑に遂行するためには、中国語及び日本語が堪能であることはもちろん、中国取引先担当者とのコミュニケーション能力、中国商習慣や市場動向の知識及び情報収集能力、当社取扱い製品の深い理解及び貿易実務全般の知識が必要不可欠となります。
 そこで、昨年の8月頃よりインターネットを通じて国内及び国外に向けて募集を行いました。合計○○名の応募があり、筆記試験、1次面接(中国語と日本語)、最終面接(社長)を行い、○□□氏を採用することが当社の発展にとってもっとも有益であると結論に至りましたので、雇用条件を提示し、両者合意に至りました。

3.○□□氏の経歴及び当社の評価
 ○□□氏は、日本の△△大学国際ビジネス学部国際情報学科を卒業しており、日本語能力試験1級を取得しています。また、現在は中国現地にて、中国日系企業である○□△商貿有限公司に営業・貿易実務担当として在籍しており、4年の貿易実務経験があります。採用面接を通して、日本語能力に問題はなく、人柄も自分の意見をしっかりと持ち、意思が強く、ユーモアもありコミュニケーション能力も高いことを確信致しました。入社後は、3か月ほど集中的に当社商品知識及び貿易実務を勉強してもらい、その後は、当社と中国取引先企業との連絡業務及び販路開拓、貿易実務全般などを担当してもらいますが、○□□氏にはその能力があると確信し、将来的には、当社の中国での事業発展の指導的立場になってくれるものと期待しております。

4.結語
 ○□□氏の来日後は、当社が全責任を持って日本での生活及び日本国法律法令の遵守を指導・監督し、当社発展の一助となれるよう全面的に支援していく所存です。
  以上の次第ですので、御庁におかれましては当社の諸事情ご理解の上、申請人○□□氏の在留資格「技術・人文知識・国際業務」の一日でも早いご許可を賜れますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

 雇用理由書を作成する際には、上記の項目「1.会社の概要」「2.採用の必要性と担当業務」「3.経歴と評価」「4.結語」に分けて記載していけば作成しやすいかと思います。A4で1枚~2枚程度で十分です。

 

 尚、 雇用理由書はあくまでも入管必須提出書類の補足説明的な役割ですので、上記記載例を立証するための資料が最も重要となります。例えば、

 ・仕事もたくさんあり、人ひとり新たに雇用しても大丈夫→「会社の決算書」
 ・会社の概要が本当→「会社登記簿謄本、会社パンフレットなど」
 ・採用外国人の仕事がたくさんある→「輸出関係書類などの取引関係書類など」
 ・採用外国人を高評価している→「雇用契約書(給料)など」
 ・採用外国人の経歴→「卒業証明証、成績証明証、履歴書、資格証など」

という感じです。

  日本の就労ビザを申請可能な外国人の方は、優秀な方が多いと思います。きっと御社の発展に寄与してくれることと思います。是非、就労ビザを取得してあげて欲しいと願っています。